田村潤一郎
tsukuruba studios アーキテクト

1986年千葉県生まれ。設計事務所にて住宅・集合住宅などの構造設計、店舗・オフィスの内装設計に従事。建築設計と並行して、企業ブランディングに関わるVMDを担当。2017年㈱ツクルバに参画。

品川悠樹
tsukuruba studios デザイナー

1990年生まれ。デジタルデザインとエディトリアル2つの領域を横断するデザインを得意としている。2018年4月㈱ツクルバに参画。

宍戸翔
tsukuruba studios デザイナー

1986年神奈川県生まれ。印刷物のデザインを中心に数社のデザイン事務所を経て、2018年4月㈱ツクルバに参画。

田中潤
tsukuruba studios iOSエンジニア

1987年群馬県生まれ。日本でiPhoneが発売された当時からのiOSアプリ開発者で、今年で開発者歴10年目。2017年㈱ツクルバに参画。カウカモのiOSアプリ開発担当。

米谷太揮
カウカモ編集部 プロモーションプランナー/プロデューサー

1987年東京都生まれ。広告業界にてリアルイベントを中心に各種プロモーション施策の企画に従事。2017年3月㈱ツクルバに参画。写真展「写ルンですで、あの人は。」などカウカモのPR施策を企画、プロデュース。

鈴木直道
カウカモ編集部 プロモーションプランナー

1991年神奈川県生まれ。東京をテーマにしたWebメディアの編集部にて電鉄会社やローカル企業とのタイアップやイベント企画に従事。2018年3月㈱ツクルバに参画。

「ゼロイチ」をできる人が社内に沢山いる

——本プロジェクトを最初に聞いたとき、どう思われましたか?

田村(tsukuruba studios アーキテクト):「本当にゼロからのスタートだな」というのが最初の印象だったね。Spotifyさんとコラボすることだけが決まっていて、どういうコトをやればいいか、どういう空間にすればいいか、どんなモノが必要かは決まっていない。逆に言えば早い段階から企画に巻き込んでくれたとも言えたかなと。

ただ、企画としてはゼロなんだけど、それをイチにデキる人が社内に一杯いる。普通なら他社を巻き込まないとできないところなんだけど、とりあえず周りにぶつければ、なんとかなる。笑 ここにいるのは少人数だけど、実際多くの人に助けてもらったからこそ実現まで持っていけたなと思うよ。

米谷(カウカモ編集部):本当にたくさんの人のおかげで、なんとかなりましたね。笑

file
左・品川、右・田村

——普段の仕事と今回のプロジェクトで違うところってありましたか?

品川(tsukuruba studios デザイナー):僕の場合前職がWebデザインだったこともあり、特に違いを強く感じましたね。まず、アーキテクトとのやり取りは初めてで新鮮でした。実寸で見ないと展示物のサイズ感も全くわからないな〜とか。新しい挑戦で面白かったです。アーキテクトチームとクリエイティブチーム(デザイナーチーム)って、普段あまり一緒に仕事しないですもんね。

file

田村:多くはないよね。アーキテクトの業務は受注案件がメインだから、クライアント側である程度レギュレーションが決まっていたりする。今回は自社事業であるカウカモだからこそ、一緒に自由度を持ってできたよね。

宍戸(tsukuruba studios デザイナー):僕もこれまでとはだいぶ違う体験でした。前職が紙のデザインばかりやっていたこともありWebはほぼはじめて。経験のある紙を中心に、Webや展示もやれたのはいい経験になりましたし、アウトプットが領域横断だったのはtsukuruba studiosらしい体験でした。

作れる人がこれだけいて、皆でやっているからこそできている展示ですし、その多様性が反映されてオリジナリティが強いものになったと思っています。

file
23区MAP

田村:展示コンテンツの一つでもある、23区MAPは皆で作り上げた印象が強いコンテンツだよね。だいちゃん(米谷)や直道(鈴木)はPRやマーケ目線の意見を述べて、クリエイティブサイドは「案」として強度があり、相手に伝わるものを作ろうと注力した。擦り合わせる中では揉めることもありつつ、相手を説得できないということは案として弱いということでもある。掛け合わせの中での学びはすごく多かった。

file

田中(tsukuruba studios iOSエンジニア):僕もいまはiOSのエンジニアですが、前職ではサイネージをつくったりしてて、いろいろなナレッジの掛け合わせができるなと今回のプロジェクトを通して思いましたね。

品川:そういった空間×テクノロジーというマインドもtsukuruba studiosならではですよね。

写真展と思えない「写真展っぽくない」展示

file

——今回は制作のなかで「体験をデザインする」というフレーズが頻繁に聞かれましたが、なぜこのワードだったのでしょう?

米谷:おそらく僕がよく言っていたやつですね。スタート時は特に意識していました。僕は、俯瞰で企画を見る役割だったので、紙、グラフィック、Webのそれぞれが個別評価で終わらず、トータルの体験として「面白かったな」と評価されるものにしたかったんです。個別はいいけど、繋げた時に相乗効果を生み出せないんじゃもったいない。そこで個を全体と繋ぐためのキーワードとして“体験”を据えました。

file

田村:音楽と写真の掛け合わせで出来る「体験」をいかに作るか。Spotifyさんが企画に入ったからこそ、今回の展示を考える起点が生まれたよね。

その起点があったから結果的に「写真展っぽくない」展示に繋がったし、写真だけではできない体験になっているかなと。23区MAP、レコード、お土産。全ての展示にグラフィックやコンテンツを付加して、「写真」と「音楽」の情報を補完していくことを常に意識した。

音を空間に落とすために一度抽象化し、クリエイターの空気感や想いを感じられるようなコンテンツを模索。「この写真展に来て嬉しくなることはなんだろう」とメンバーそれぞれが嬉しいと思うことをピュアに追い求めたよね。

file

宍戸:そうですね。あとは、イベント名にもある「SOUNDSCAPE(=音風景)」っていうワードが決まったことで、やりやすくなった部分はありました。音風景というワードによって、写真と音が融合しているイメージへと一気に繋がっていったと思います。

品川:このワードがあったことで、東京らしい風景を突き詰めることができたなと思いますね。東京タワーだけじゃない「東京」を表現するためにどうするべきか。そこから生まれたのが、多様性というキーワードでした。東京には色んな要素があるからこそ、あえてゴチャゴチャしたものにして多様さを表しました。

file
左・宍戸

関係性が生み出す多様なノイズ

——このプロジェクトチームだからできたことって何でしょう?

品川:このアウトプット自体が、このチームだからやれたことなんだと思います。全員が別々の会社だったら疑問に思うようなところも、関係が近いから理解し合えるし、お互いを配慮しつつ、若干無理を通せるところもありましたね。

宍戸:お互いに言い合える関係っていうのも良かったと思ってます。自分がいいなと思っていても、自分目線のみに陥っていたってのはよくあることだし、ある程度各自の意見があったほうが、最終的な着地点は新しいものになったり、ブラッシュアップされていきますよね。皆でやってるこのプロジェクトは、色んな意見を出し合えたなと。

品川:ツクルバのクレドにある『多様な視点やノイズを積極的に吸収し、新たな価値を創造しつづける。』というのはまさにこの働き方だなと思いました。デザイナーである自分の軸を持ちながらも、メンバー含めて外からの多様なノイズを吸収しないと形にできない。もちろん、一般の人が見てどう思うか、という感覚もすごく意識しました。

file
左・米谷、右・鈴木

米谷:そこはずっと意識してたね。これだけ社内にプロフェッショナルがいるからこそ、伝わらないと絶対もったいないから。今回はメンバーそれぞれを信頼しているからこそ、「正直どう?」と相談も気軽にできたし、違うときは違うと言ってくれる。

鈴木(カウカモ編集部):感覚的に良い悪いという判断基準は、みんなが共有している感じはありましたね。

田村:「何でそう思うの?」「それって芯通ってんの?」って途中で口論になるシーンもあったけど(笑)。でも、それは関係性があるからこそ言えることなんだよね。結局、会話とフラットな関係があったからこそだと思う。

尖った企画にカウカモの想いを乗せて

file
田中

——逆にこのプロジェクトで難しかったことって何でしょう?

品川:今までのカウカモのトーンと合わせていくか、いかないべきかっていうのは悩みました。カウカモの延長線で行くなら、この方向性のデザインにはならないし。ブランド認知も広がっていく中で、違う方向性のデザインを提案するのってどう思ってました?

米谷:全然違うトーンもアリだと思う。だから、この企画自体が生まれたんだよね。カウカモのフィールドは「暮らし」。単なる不動産サービスではなくて、暮らしを楽しむという視点を提供したいし、見せたいし、体験を届けたい。そこまで視野に入れているサービスだという前提条件がある。だから編集長や代表も含めて、初期からカウカモに携わっている皆も、この企画が「アリ」だと思ってくれているんだと思う。

Spotifyって海外ブランドだし、音楽だし、一見日本の不動産サービスからは遠く見えるけど、住まいも音楽も「暮らし」という舞台で見れば、同じ世界で繋がるよね。ということは、2つは掛け合わせられるし、企画として尖ったものになる。ただ、「それをやってるのがカウカモだよ」というのは伝えないと、ただの面白い展示で終わってしまう。逆に言えば「by cowcamo」というのをしっかり伝えられれば、自分たちの暮らしへの想いを伝えることにもなるんだと思うんだよね。

田中:カウカモらしさに寄り添っていく中で、やらない判断をしたものも結構あったよね。アプリをSpotifyのようなダークテーマにするとか、トライしようとしたけど、結局やめたものがいくつかあった。今回の企画としての尖りとカウカモらしさの双方をいかに実現するかは最後まで試行錯誤し続けたね。

file
カウカモアプリで採用されなかったボツ案の一つ。期間限定でダークテーマ仕様にするというアイデア。普段はホワイトテーマ。

宍戸:記事が出始めた中で、カウカモという名前が出るのも大事だなと思うんですよね。今までカウカモを知っていた人たちも、「また違うことをやってくれるんじゃないか」という期待感が生まれんじゃないかなと思ってます。

米谷:期待を超えるサービスでありたいよね。カウカモはローンチ3周年を迎えたけど、今まで使ってくれていた人も、ずっと好きでいてもらえるサービスでありたい。もちろん、その一端として今回のイベントも楽しんで欲しいね。

田中:そうだね。この企画でカウカモを知った人も、すでにカウカモを大好きな人も楽しんで貰える企画だから、アプリでも会場でも楽しんでもらえればと。

——ぜひ音楽写真展楽しんでいただきたいですね。それでは皆さんありがとうございました!

file

【音楽写真展「TOKYO SOUNDSCAPE by cowcamo」】

file

窪塚洋介、ラブリ、SALUなど気鋭のクリエイター12組が「東京」を表現した写真とオリジナルプレイリストの同時体験。
クリエイターの視点を通じて東京の新たな一面と出会える音楽写真展「TOKYO SOUNDSCAPE by cowcamo」を7月24日〜7月29日に開催します。

■参加クリエイター

角舘 健悟 (Yogee New Waves)、窪塚 洋介、小見山 峻、 SALU、 高山 都、フルカワミキ、松坂 生麻 (Name./urself )、モーガン茉愛羅、山田 健人、横田 真悠、yoppy (little sunny bite)、ラブリ ※五十音順

【イベント概要】

TOKYO SOUNDSCAPE by cowcamo
日時:7/24(火)-7/29(日)11:30~20:30 ※最終日のみ17:00まで
会場:CLASKA 東京都目黒区中央町1丁目3-18
入場料:FREE
イベントサイト:https://tokyosoundscape.cowcamo.jp/