はじめての『鎗ヶ崎テクノロジー談話室』を開催

駒沢通りと旧山手通りが交わるのが、「鎗ヶ崎交差点」。その近くに、月に一度だけものづくりをするデザイナーやエンジニアの集まる談話室がひっそりと出現します。

これまで、ツクルバのクリエイティブ室のメンバーによって「鎗ヶ崎クリエイティブ談話室」が3回開催されました。それぞれの回の様子は記事になっていますので、そちらもぜひご覧ください。

今回は前回までとは異なり、ツクルバのテクノロジー室による初の開催となります。記念すべき第1回のトークテーマは「テックリードになる事の後先」。

テックリードという存在は、状況や環境によって立ち回りのスコープに差異が多々あります。それ故に、一般化できない局面での振る舞いを求められることも。テックリードになる前後の体験談を参加者間で共有することで、新たな引き出しや思考の種を増やす場にすることを目指しました。

ゲストには、教育プラットフォーム「Classi」を提供する、Classi株式会社の丸山晋平さんをお迎えしました。2019年からテックリードとして社内の横断的技術課題に取り組んでいらっしゃいます。

ツクルバからは、東京のリノベーションマンションの売買サービス「カウカモ」のiOS/Androidアプリの開発を手掛け、現在はDev Headとしてプロダクト開発全般に関わっている伊藤がメインスピーカーとして参加。

そのほか、広告から受託開発、労務など、様々な領域から合わせて10名ほどの参加者で、各々が考えるテックリードという役割についての意見を交わしました。

Groovy Nutsの高品質ナッツとBaird Beerのクラフトビール

会場となったツクルバのキッチンには、談話室恒例「場をより楽しんでいただくための逸品」が。今回は、Groovy Nutsの高品質ナッツと、Baird Beerのいきいきとしたフルーツのようなフレーバーが特徴のクラフトビール「Wheat King Wit」をご用意しました。

テックリードになる前

参加者の自己紹介が一通り終わったところで、メインスピーカーのお二人に、自分が実際にその立場になるまで、テックリードについてどう思っていたかを聞いてみました。

テックリードになる前の話を語るツクルバ伊藤

伊藤: ひとりのエンジニアとして「ものをつくる」ことに価値があると思っていました。それは純粋なコーディングだけでなくて、開発体制の改善なども含めて。なので、もともと自分だけでなくチームのことを気にするようにはしていました。他のプロジェクトの開発状況を気にしたり、自発的に1on1を始めてみたり。

一方で、実は「決めること」がすごく苦手で避けていました。こうした方がいいと思う、まで伝えて、最終決定は別のひとにおまかせ。テックリードの役割は、実際に「ものをつくる人」というよりも「必要な情報を収集して進む方向を決める人」だと考えていたので、自分には向いてないなと(笑)。

これまでの経験がテックリードの仕事に繋がっていると話す丸山さん

丸山: テックリードになりたい、とは思っていませんでした。ただ、自分のキャリアを振り返ってみると、ふたつの経験がテックリードとしての仕事に大きく貢献したなと思っています。

ひとつは、2社目で一時的に広告営業の仕事をやったこと。それまで全く縁のなかったビジネス側の領域を経験することができた。その後フリーランスになったあともその経験が活きたし、前職で様々なボトルネックを解消することにも役立ちました。

もうひとつは、自分をエンジニアとして育ててくれたコミュニティでの経験。インターネットを介してしか会えないと思っていたスターエンジニアにも簡単に会えたし、彼らはプログラミングが好きな人に優しい。その後はすっかりコミュニティ・ジャンキーになって、いろんなコミュニティでたくさんの経験をしました。

ビジネスとエンジニアリングの両方を鍛えられたことが、テックリードとしての仕事に繋がっていると思います。

テックリードになった後

実際にテックリードという立場になってみて、それまでの印象との違いなどはありましたか?

丸山: 今の環境は、CTOも主要メンバーも皆強いので、自分は人のマネジメントについてはまったくやっていません。純粋にエンジニアリングでの課題解決に注力していました。

テックリードは「頼れるお兄ちゃん」だなと思っていて、周りから技術的に信頼される必要があります。そのためには、課題を解決する姿を見せないといけない。肩書がついたあとは、その信頼をちゃんと勝ち取れているか、ということを意識するようになりましたね。

そのためには、学習し続けることが重要です。一方で35歳定年説はあると思っています。体力的なことだったり、家庭のことだったりで時間は限られる。なので、如何に普段の業務から学びを得るか。失敗と成功についてきちんと振り返ることがとても大事です。

学習の重要性について語る丸山さん

伊藤: 相変わらず決断するのは大変です。客観的な正解がわからない中、決めて、進んで、正解にする勇気が必要。決めた結果がもし間違っていたら、関わってくれたメンバーの時間を無駄にしてしまうことになる、というプレッシャーもあります。

また、肩書というラベルは思った以上に強いということに気づきました。責任の所在を明確にするツールである一方で、自分自身の責任感も水増しされるし、まわりから求められる範囲も必要以上に膨らんでしまう可能性がある。強力なので、諸刃の剣だとも思います。

もう一つ、実際にやってみて痛感したのは、ひとりで出来ることは限られている、ということ。最初は開発実務、進行管理、全体管理、未来設計を全部やろうとしてみたのですが、4つの異なる振る舞いを同時には無理。なので、今は色んな人の助けを借りながら、自分だけでは無理だと思った部分をどう補っていくか、ということに向き合っています。

丸山: いい話!

談笑するメインスピーカーと参加者

エンジニアを採用する立場になったとき

会話が弾んでかなり予定を押してしまいましたが、最後に質問として寄せられていた「チームビルディングや採用業務にどの程度時間を割くべきか」「いざ採用する立場になるとエンジニアの採用は難しい」といった声に答えていただきました。

伊藤: チームビルディングについては、組織のマネジメントする役職の人がいるので、基本的にはそちらに任せています。ただ、エンジニア主導でサービスを改善していくための取り組みを始めてみたり、それ以外にも必要だと思ったところはやります。

丸山: 採用は、社内のエンジニアが社外のエンジニアに信頼してもらえる仕組みをつくることがとても大事です。自分が相手を信頼していて、相手も自分を信頼している、ということを社外で実現できれば、それはリファラルにすごく効いてくる。

伊藤: 過去の採用で、本来プロダクトマネージャーに期待すべきことをエンジニアの求人で求めてしまっていた、ということがありましたね。その役割を分割できれば、採用にのってくるラインも変わってくると思います。

テックリードの抱える悩みについて語る参加者たち

最後に

今回、初めての試みである「鎗ヶ崎テクノロジー談話室」にお越しいただいた皆様。また、ご応募いただいた皆様。ご協力いただき誠にありがとうございました。

今後も「鎗ヶ崎クリエイティブ談話室」を含め、季節の逸品をお供にゆるりと楽しめるMEETUPイベントを開催していきたいと思っています。次回の開催もお楽しみに。

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